〜EPSON PM写真用紙<絹目>超徹底レビュー〜

UPDATE 2004/02/01(評価が古いですが)

1.評価対象

EPSON PM写真用紙<絹目>  (2004.1末購入)

2.評価結果

2.1.概論

各色パッチで、vividtoneの箇所で、上半分が 印刷後に測定したデータをPhotoShop上で色を与えた物 下半分は、基準データ。
右端のグレエの箇所は、左半分が同様に印刷した測定データ 右半分が 基準データ。
本内容は、Lab作成データを sRGBプロファイル変換を行い Web掲載しているので 、厳密には正しくないので色の相違の程度が ある という事を感覚的にわかってもらえれば 良いです。

特に、v1〜v12 辺りは 色が合ってないように見えます。何があってないかは、後述。

g1は、紙色ですが、実際に測定しちゃうと 若干 色として認識するので それをデータ化してしまうと 色が付いてしまいます。
但し、実際には、Lab(0,0,0)は 印刷対象とならない為に 上記のように印刷によって 色が付く事はありません。
ここで 少し問題なのは、g8とg9の比較です。
基準データは、g8Lab(10,0,0) g9Lab(0,0,0) なのに 印刷した後のデータを見た場合、どっちが 黒いかと言うと、上記 画面上では、g9よりg8の測定データ(左半分)の方が、黒いあるいは 同等のように見えるのですが、実際の印刷では、g9は 真っ黒です。

この辺りは、測定器の問題というか、それでも、プロファイル印刷した結果は、真っ黒で問題ないのですけどネ。
解釈不能です。

2.2.dE

平均

標準偏差

vivid tone 24色

4.8

3.4

gray 8色

3.2

2.4

全体

4.5

3.3

実際には、特に、Lab値V2〜V6にかけて、dEは かなり悪い(11 というのもある)のですが、高彩度データの為に、PhotoShop上のカラーマッチで、プリンターに渡す色が、RGB値にした場合、Rの値が、255近くになっており、既にRが飽和してしまっている所がありました。

解釈としては、プリンター側の色空間を越えているように 解釈できるのですが、通常のプロセスカラーでこの配色カードが作成されているとしたら、PM4000PXの方が、色域は大きいはずなのですが、場合によっては、配色カードの色は、特色で作成されているのかも知れません。

この辺りの確認としては、プロファイルをカストマイズしてやったら 改善されのかも知れません。
i1では プロファイルをカストマイズできないので、試す事ができましぇ〜ん。

2.3.明度(L)

輝度に関しては、これは、基準値に比較して、若干、おしなべて、測定データが落ちていますが、この程度なら、実際の印刷内容はね全く問題ありません。
また、各プロファイルエディタ上でも、簡単に修正が行えますし(但し 上記色相のようなエディタは ないが...)、PhotoShop上でも、おおまかには修正が可能ですよね。
v8の箇所が 輝度が最大となっていますが、データは、黄色の箇所です。
通常 黄色は CMYK印刷においては 純粋な単色のみで構成されていると言われています。

C(シアン)には、若干のM(マゼンタ)。M(マゼンタ)には、若干の(シアン)。 が それぞれ含まれていますが、Y(イエロー)のみは、単色で構成されているようです。それが、影響しているのかも、知れません。
このグラフが、問題となるのは、色によって、基準値を上回ったり、下がったり、そのズレの傾向が、大きく乱れて、一定傾向のズレにならない場合を、問題として考えればよいと思っています。

この場合だと、v3〜v9を 若干 輝度を上げて やれば 良いだけです。

3.3.彩度(C)

v2〜v9辺りが、うひゃ〜という感じですね。

V4,V5辺りが、dE最大 11という感じになっている原因が、この彩度の相違によります。

本質的に原因は わかりませんが、RGB値の 個別の値が 255近くにプロファイル変換時になっている事から考えると、既に、プリンタの色域を超えているという判断が、どうも正しいようです。

逆に、彩度の低い v12〜v24の箇所(v21は ちょっと変動が多いようだけど)は、ほぼ、問題がありません。

この辺りは、既に、プリンタの限界を物語っているのかも知れません。ピクトロや、写真そのものでは、いったいどうなるのでしょうか。

CMSでは どうしても 対処のできない事も ある という認識を持って それじゃ〜 これを カラーレンダリング を知覚的に変更して 対処するか、v2〜v9辺りの箇所を、輝度を上げて、みかけ上、カラーマッチしているように 変更するかは 、プロファイルカストマイズや 使いこなしに よると 今の所、判断しておきます。

2.4.色相(h)

色合いに関しては、基準データに対して、測定データがどれだけ、差分があるのかを、色相偏差=基準データ−測定データ という評価値を定義して、それをグラフ化してみました。
この部分だけは、スケールを拡大しています。

まぁ、色相として、+2〜-2程度に収まっていたら、実際上問題ないと思われます。
最大でも、この場合、v1の4程度だから、以外にも、色相に関しては良いように思われます。

よく、デジタルカメラの雑誌で、色がまわっているとか言われている物です。

もし、プロファイルエディタで補正するとした場合、V19〜V24〜V2 の間を 少しマイナスにしてあげれば、改善されと 判断できますよね。

3.5.グレエ

グレエに関しては、別な評価尺度を考えていますが、とりあえず、分光分布を提示しておきます。
全くのニュートラル グレエなら、上記分光分布は、各色共に、度数(分光度)だけが、違い、まった平らなグラフになるはずです。

ここでの基準値は、i1測色機の白色版です。さすがに、綺麗な、分光分布です。
紙色の箇所は、g1の箇所です。この用紙では、他の用紙に比較して、非常に、蛍光増白剤が使われている率が少ないです。
若干使われている為に、380nm辺りの落ち込みと、それに比較して、450nm辺りの蛍光による青色の増強になっています。

インクが沢山使われる 黒ベタにちかずくほど、当然の事ながら、この、蛍光増白作用の効き目は、弱くなってきます。

ただし、妙に、520nm辺りに、山があるのは、なんなんでしょうか。この辺りは、黄色に近い緑 という事になっています。
輝度が落ちるほど、この辺りの色の感じ方が 大きくなて来るのかも知れません。
モニターと、印刷した内容でも、グレエに関しては、そのような変化を感じます。

実際の印刷した内容を見れば、若干ですが、赤茶色に転んだような グレエにも見えますが、この辺りになると、観測している蛍光灯を、きちんと、D50,RA99辺りの物で評価しないと、なんともいえません。

3.総合

蛍光増白剤が、あまり多くなく、そこそこのdEという事で、やはり、EPSONの用紙としては、お勧めだと思います。

ただし、若干、グレエの箇所が、赤茶色になる事は、使い手の判断が必要と思われます。
この箇所は、プロファイル作成ツールでは、グレエ軸を維持するや ホワイトポイントの指定が特別な物があつたりしますし、PhotoShopでも、改善可能な内容だと考えています。

また、i1でなく 他のプロファイル作成ツールや機器で作成した内容では、どうかと言う事に興味を持ちます。

4.参考

なお、EZcolorで同様に評価をしようと思いましたが、途中で、ちょっとマズそうなので、止めました。
i1で一番悪かったv4 に関してEZcolorでは 以下のようになりました。
dEとしては、マズクても、色的には、さほど、違いは、ないようですが...

また、この箇所を、MonacoPROFILERで表示してみると、

Color Informationの箇所で、プロファイル適用前(Original Image Values)と適用後(Befor Editing)が表示されていますが、これは、恐らく理論値を表示しているだけで、実際の印刷値を表示しているのと違うようです。これから、算出される、この色パッチのdEは 9.0 となります。
実測値との差が、かなり大きいです。

しかし、そうした場合、画面上でソフトシュミレーションしている内容にも、大まかな傾向だけで、信頼性に関しては、考慮が必要と考えられます。
プロファイルツールに必要な情報として、恐らく、プリンタ色域を超えそうな箇所に関しては、警告表示とかしても良さそうな気がします。

Monaco系のツールは、他社(マクベス社等)作成のプロファイルの読み込みができません。これは、問題なのでわ???

注意事項

ここに掲載データの無断借用は、禁止です。
また、データに関しては、慎重を期していますが、測定ミスがあるかも知れない事を、ご了承お願いします。

チャート及び測定詳細データ(Excel形式)が必要な場合には、メールお願いします。
プロファイルに関しては、特別な理由がない限りは、提供しません。