Lumix DC-G9Pro 感想

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G9という型番、どこかの型番と似ているなと思ったのは私だけでしょうか。

このカメラとにかくストレスフリー。
いつもシャッターフィーリングがどうのこうの言っている私でさえ、初めて何も言わせないカメラが出てきました。
Nikon D5のシャッターよりも、羽のようなシャッターです。

もちろんSonyの30万も、50万もするカメラでさえできない、シャッターでの三三七拍子。そんな遊びのような事も普通にこなしてくれます。

私はミラーレスの世界においては、SonyのフィンダーがNo1と思いつつ、それを追い越すファインダーは出ないもんだと思っていましたが、G9のファインダーを見ると、どうも追い越した感が強いです。

カメラのUIとして1番大切な、ファインダーとシャッターの所がもうこれは、一眼レフ機1桁機を真っ向に勝負しても、Topを張り合えるものになっていると思います。

マイクロフォーサーズはフルサイズ比較センサーサイズは約1/3.3位の大きさになります。よって画質面で行けば、フルサイズの方が絶対的に有利です。

ですが、そのフルサイズの恩恵を生かしている人達は、プロを中心とした一部の人達だけであろうと思ってます。
今ミラーレスの時代になりつつある過程で、Sonyのみがフルサイズミラーレスを出していますが、彼らは、そのセンサーによってカメラ本来の機能を見失っていると私には思えて仕方ありません。

一方G9ですが、これは、センサーサイズの小ささを逆に生かして、カメラとしてのやるべき所をとんとん突き詰めたというように私には感じられます。

G9は、恐らく今後のカメラのスタンダードとして比較されて行く事になると思います。

G9のAFスピードは、なんとレンズ交換式カメラの中で、世界最速となつています。
そしてなんとも 私が未来カメラの一つの機能として提唱していた、AFエリアを自分で作成できると言う とんでもない機能が隠されています。

AFエリアを自分で定義して使えます。
あなたの持っているウン十万もするカメラで、こんな事ができますか?

AFエリア定義モードにして、自分でモニターを指でなぞる事でその領域がAF領域になってしまうんですよ。

これができるという事は、ピント精度がどのポイントでも非常に高いからこそ実現できている機能だと言う事を察するあなたはプロです。

wifi機能も全てありますよ。
撮影したらどんどんネットワーク機器対象に送るモードも当然です。
更にwifiの帯域として通常2.4GHz帯域を使いますが、このカメラはなんと5GHzを使います。ネットワーク専門の人間からすれば当然の事です。

瞳AF そんなもんは、もう過去のAF。
人体AF  顔AF 瞳AF で動作します。
人体AFに至っては、後ろ向きでもAFが来ますよ。

仕事柄AFスピードに関しては、かなりシビアな方ですが、このカメラのAFはなんじゃ~こりゃ~と言う位に早いです。
これには、センサーサイズの小ささそれに付随するレンズの小ささにも関係していると思われます。

恐らくミラーレス、一眼レフ機含めて、性能・機能について一級品だと折り紙を付けられます。
これもセンサーサイズが、フォーサーズにしたからこその強みを発揮できていると考えます。

Sonyさんのブラツクアウトレスの連射機能、そんなもんも当然の性能として組み込まれています。
ローリングシャッター歪みも、かなりの程度に押さえ込まれているとしています。
ちなみにフリッカーレスに関しては、特に項目がありませんが、感じとしては、かなりのレベルで押さえ込まれているように思えます。

色彩の良さをうたっているX-T2ですが、X-T2の最弱点は、人工光源下(蛍光灯等)でのAWBです。G9の人工光源下でのAWBは恐らく1番かも知れません。

オリンパス E-M1Mark2 高速性能をうたってはいますが、あのバネ・バネしたシャッターフィーリングは全くの好みから外れますし、ファィンダー性能がまだ他社に追いついていません。
オリンパスの特異な機能として、ハイライト・シャドーをトーンカーブみたいに設定できる機能がありますが、なんと同じ機能がG9にも入っています(^^;)

画質に関しては、7RM3の方が絶対的な有利さはありますが、ISO800以下でかつ高画素を必要としないのであれば、20M画素のこのカメラで困るような事は普通はないと思えます。

手ぶれ補正も超・超強力です。数分の1シャッターが難なく撮れてしまいます。

ユーザインターフェースは少し慣れが必要ではありますが、よくねられています。

いったい何が弱点なのかわかりません。

一つ付け加えておくとすれば、画角の標準が 4:3 比率ですが、3:2比率にする事も当然できます。3:2比率にしてもファインダーや背面液晶でそれで不都合が生じないようにもしています。これはミラーレスの得意技ですね。