日常生活

シンデレラより

私も出たい舞踊会(^^;)

私も出たい舞踊会(^^;)


[演目]

バレエ教室KidsDanceM 第16回Performance(2015年開催)より シンデレラ(創作)全幕

写真のシーンは王宮での舞踊会に参加できるチケットが来た事を母親が姉妹に伝えて、姉妹が喜んでいるシーンです。
よく見るとチケットは3枚来ていますが、後ろにいるシンデレラは初めから相手にされていません。

[ダンサー]
佐藤優美さん
・FLAP バレエコンクール 2015年 14回 1位 等
ももこさん
・2015年 第13回バレエコンクールin横浜 赤い靴賞 等

コンクールでは正確に踊れるダンサーだからこそ、演劇バレエの世界で踊りでお客さんに物語を伝える事ができると思っています。
母親役のイケメン男性ダンサーは一体どこの方でしょうか(^_^)

[写真的考察]
D4S +  200-400mmF4
発表会ですが全幕バレエなので、どちらか言えば個人中心というよりは、物語のストーリィを中心として、更に色調の再構築作業も、公演よりのものにしています。
このカットでは、主人公であるシンデレラ・いじめ役の姉妹・母親を全て入れ込んでいます。

舞台撮影の多くには色の再構築が必要だと考えています。
発表会では、我々が提供する主要なお客さんは、第三者でもなく本人自身あるいは本人のご家族さんがである場合がほとんどです。
その場合に必要なのは、個人としての適切な写真だと考えています。
写真を最終的に評価する人の立場になって、幾つかの再構築観点を変える事が必要です。

色味は色温度の機能を活用する事になりますが、元々カメラで設定できる色温度というのは下限が2500K以上になっており、
それより下の色温度設定が使えません。
と言う事は、適切な色温度そのものを設定できない場合がありますし、そもそも色温度だけで、色の再構築が完結するものではありません。

以下に簡単な評価を掲げます。
色温度はカメラ機能によって予め設定できます。
オートはカメラの自動設定にまかせる機能ですが、NIKONのカメラには、2種類のオートが選択ができます。

  • 電球モードは、固定的にホワイトバランスを3000Kに設定
  • オート2はホワイトバランスを弱く設定
  • オート1はホワイトバランスを強く設定

という事になります。

今回の写真画像では、オート2と1は以下のような色温度になっていました。
A.電球モード 3000K相当
B.オート2   3550K相当
C.オート1   2660K相当

どちらにしろオートにまかせるというのは、あくまでもアバウトな設定です。
色温度だけをいじって色を再構築はできないのです。

電球モード

電球モードが良い写真なのでしょうか?

オート2

オート2が良い写真なのでしょうか?

オート1

公演の写真では使える場合もありますが、実際にこの舞台をみているお客さんには、このようには見えていません。

舞台撮影とは撮影だけで完結する作業でなく、撮影後の色の再構築作業が必須だと考えています。

タンバリンエスメラルダ

演目考察
タンバリンエスメラルダと言えば、そのタンバリンを足で叩く高さが特徴的になっています。
特にこの演目を踊られるダンサーは、それなりの技量を持ち合わせているのが普通です。

テクニカルな内容の多いこの演目はバレエコンクールでも、特にテクニックを持っている人達が踊る率が高いようです。
逆に言えば、一番の特徴であるタンバリンを足で叩くという動作も、頭の上まで足が上がらないとなかかなに、見栄えの良い踊りには見えません。
コンクールではテンポ遅めが難しい部類に入ります。
普通の発表会でもエスメラルダという演目名だけを見た場合、お客さんが期待する所があります。

写真的考察
カメラマンとしてはリズミカルなこの曲は、そのリズムに合わせてシャッターをきれば撮れるもので、簡単な撮影の部類になります。

バレエの写真の優劣というのはどういう事でしょうか。
バレエは人に魅せるタイミングが決まっているものです。
撮影するタイミングが決まっている被写体は、そのタイミングを把握すれば、とても簡単な撮影の部類になります。

通常の写真の世界では、光と影を考慮してそれをコントロールして写真にまとめ上げるのがカメラマンとしての技量です。
ところが、舞台写真では、光と影を明示的にコントロールする事ができませんし、また被写体のポージングに対してカメラマンの声の届く範囲でもありません。

それならば、ある一定以上のバレエカメラマンとしての差異というのはどういう所に出て来るのでしょうか?
これは永遠の課題だろうと思いますが、カメラマンはこの問いに対して自分なりの回答を用意しておかなければならないと考えます。

薄雪写真館のネコ主人(はまなす写真館の物語に出て来るネコさん)が言う「写真なんて修正技術があってなんぼのもの」も一理でしょ。