現場にリスクを持ち込まない

BALEET[バレエ] JOB[仕事]

「現場にリスクを持ち込まない」その為には、現場(あるいは本番時)作業をいかに事前作業に割り振るかを考える事。
これはコンピュータメーカ勤務だった時の仕事の基本です。

私の舞台撮影の仕事のやり方を紹介します。

恐らく私のような作業スタイルになっている所は、同じ業界では果たして他に事例があるのでしょうか?

私は舞台撮影の仕事が入ると、本番日までに行われる事前の通し稽古などを可能な限り見に行くようにしています。

そしてそれら内容をビデオに採取し、本番日までに各演目に対してどのように撮影するかをできるだけ決めてしまいます。
もちろんこの作業は、舞台は私以外にも他の撮影者への作業指示にもなるわけです。

最終的には、撮影役割表を作成しビデオと共に撮影メンバーに配布し撮影の事前通知を行っておきます。

これだけでも撮影者のストレスは削減可能と思われます。

通常撮影と言えば、撮影する人の技量や感性にまかしてしまいがちです。
それは最終的には、そうなるざるを得ませんが、やはりチームとして撮影する以上、それぞれの人が役割を持って撮影する方が最終的な写真のできは大きく異なると考えています。

通常は本番時のゲネプロを見て、中心的な撮影者が、簡単に役割を本番前までにある程度は行っていると思われますが、大概の舞台では、それでは不十分だと考えています。

上記画面の画像は、事前リハーサルで得たビデオ見て、ある程度、演目内容毎に区切って撮影の作業単位を分けている所です。

特に全幕物では、舞台では一連のストーリィとして流れて行くので、作業指示を出す上でも、演技内容によって区切ると言う事が必要になってきます。

私の主催の先生によく、ストーリィ物の場合には、内部の進行を記述した資料を要求する場合があります。

これは、上記のように写真撮影者にも必要な情報なのです。

また、Excelでその構成要素の名前を書き出していますが、これは最終的には、選択見本を作成する時の、写真集合の区切りにも利用されて行きます。
選択見本は、印刷された冊子もそうですが、インターネット閲覧での写真検索のキーワードにもなりますので、大切な情報なのです。

そして本番撮影時には、チーム内の撮影者は、事前の撮影計画に従って自分の役割をはたして撮影する事で、全体として質の良い写真が完成する事になるのです。

また毎回このような事を行っておく事で、撮影のある一定のパターンが出来上がってきます。これがノウハウになるわけです。

「本番時にリスクを持ち込まない」これは、プロとしての仕事の基本だと思います。

なをこのような事を出しているのは、色々な主催者がいますので、いつもこのような仕事スタイルが適切に行われるには、やりずらい時もあるので…

中には、カメラマンなど本番日に来て撮って帰ればそれで済むだろうと言う安易な考え方を持っている主催者もいらっしゃいますので、これには困ってしまいます。