サタネラ


[演目]
サタネラ。
物語としては婚約者がいる男性をサタネラという魔性の女(!)が男を奪い取ってしまうという物です。
物語の内容も内容なので、小学生などの演目には採用されない場合が多いです。
この踊りは、あくまでも女性は男性を誘惑するように、時には色気たっぷり、時には小悪魔的に誘いを装ったりという感じが出れば、良いと思っています。

発表会などでは、もっと沢山踊られる事を望みたいものです。
この踊りは、私の好きな演目の一つです。

[ダンサー]
KIDS DANCE M所属 佐藤愛美さん。
既にシニア部門ではありますが、各種コンクールで上位3位以内にも入るテクニシャンです。
彼女の踊りは非常にこなれており、自分の踊る意識と観客が見ている内容が、一致している事を自覚しているような踊りです。

[写真的考察]
D3S + 200-400mmF4
掲載写真は、バレエポーズのパの名前もないようなものです。
しかし大きなパでなく、こういうなんちゃないパの所を抜き出して撮るのがどちらかと言えば、バレエカメラマンの醍醐味であったりします。
サタネラバリエーションの冒頭部分ですが、これから始まる踊りの楽しさが伝わってくるような内容です。
観客席からは表情まで明確に見えなくても、写真であれば、後で表情まで確認できます。
こういうのも写真ならではの表現力だと思っています。
なお写真の現像においては、魔性の女(^_^)を感じさせる為に、パープルを意識的に生かすような現像をしています。

[関連写真]
実際の写真をもっとみたい方に画像を掲載致します。

最後の写真は、カメラマンの私がダンサーに注文してしまった箇所です。(すみません)
シェネで進行して途中にこういう独特なパがあるのですが、コンクールでもこのパに対してどうあるべきかがわからないような物が多いのです。
カメラマンの視点からすれば、そういう一瞬でさえお客様に見せるパ=写真のタイミングなので、そういう事を見せて欲しいという旨をゲネプロの時に彼女に言った結果の写真です。
そういう事も本番で取り込めるフレキシビリィある技術力の高さと考え方の柔軟さが、彼女の一つの良い面だと思ってしまいました。

[トピックス]
KIDS DANCE Mというバレエ教室には、かなり昔から撮影させて頂いています。
一番初めに撮影した時に、写真のダンサーが中学1年生でそれ以外生徒さんは全て小学生以下でした。
中学生1年生にしてその当時70人くらいだったでしょうか、生徒のトップに彼女がいました。
その当時から、頂点として恥ずかしくない踊りを求められているのは、どういう気持ちだったのでしょうか。

その当時お教室の先生によれば、発表会の時などは、小学生高学年はそれ以下の小さい子供達を引率等、お姉さんとしての役割が求められている事には、とても感心しました。
到底学校では教えられないこういう躾けなど、バレエ教室がバレエテクニック以外の重要な役割を持っているのも、社会貢献としての役割なのではないかと思います。

«より新しい記事 より古い記事»

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

コメントの更新情報だよ

トラックバック URL https://www.plie.org/blogballet/wp-trackback.php?p=223